奈良公園の鹿は国の天然記念物で、法律で護られています。
観光する上で知っておいたほうが良いルールを3つ紹介します。
奈良の鹿は信号待ちをする
ルール1)子鹿に触れたらダメ 親鹿が育児放棄してしまう
ルール2)鹿せんべい以外を与えるのは禁止!
ルール3)奈良の鹿は天然記念物 傷つけると文化財保護法違反
奈良の鹿は信号待ちをする
「奈良の鹿は信号待ちをする」という話は、話題になったことがありますし、私も何度も見かけました。
しかし、信号待ちをするように見える鹿もいれば、赤でも渡る鹿もいます。
実際には鹿は信号の色や意味を理解しているわけではなく、車の動きや人の様子を見て渡るタイミングを判断しているようです。
奈良の鹿はおじぎをするということでも有名ですが、これもお礼やあいさつをしているわけではありません。
鹿せんべいをもらうために、人間の動作を真似て覚えた行動だと言われています。
奈良の鹿は野生の動物ですが、人間との共生に長けていると言えるでしょう。
子鹿に触れたらダメ 親鹿が育児放棄してしまう
母乳を飲む子鹿
奈良公園の鹿は野生動物です。
子鹿に触ると、母鹿から育児放棄される可能性があります。人間の匂いがつくと、母鹿が子鹿を受け入れなくなることがあるからです。
育児放棄された子鹿 こつぶちゃん
こつぶちゃんは奈良公園の子鹿でした。
人が触ったため、母鹿が母乳をあげることを拒んでしまいます。
たった1匹で懸命に生きていましたが生後5カ月で息を引き取りました。
こつぶちゃんのお話は、子鹿に触ってはいけないことを伝えるために写真絵本にななっています。
鹿せんべい以外を与えるのは禁止!
鹿せんべい以外をあげるのは、禁止されています。
奈良公園の鹿は野生動物で、観光客が餌を与えなくても、自然にある草や木の実などで十分に生きていけます。
また、鹿せんべい以外の食べ物を与えると、鹿の健康や生態系に悪影響を及ぼす可能性があります。
パン・菓子類:本来の食べ物では無いため、鹿の健康に悪影響がでる
野菜など:味を覚えて、周囲の畑の農作物に獣害を及ぼす原因になる
奈良の鹿は天然記念物 傷つけると文化財保護法違反
奈良の鹿は国の天然記念物に指定されているので、鹿を殺したり傷つけたりすると、文化財保護法に反します。
違反した場合の最高刑は懲役5年です。
2021年2月には、「自分の車を傷つけられた」と怒って奈良公園の鹿をオノで死なせた男が逮捕され、懲役10か月(保護観察付きの執行猶予3年)の刑が確定しています。
奈良の興福寺に「伝説三作石子詰之旧跡」という木標が立っています。
「三作」という子どもが投げた文鎮が鹿に当たり、その鹿は絶命します。「鹿を死なせたものは死罪」という当時の法に沿い、三作はその鹿のなきがらと同じ穴に入れられて生き埋めの刑にされたという伝承があります。江戸時代には浄瑠璃の題材にもなっているエピソードです。
鹿に対する暴力は絶対にやめましょう。
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