市川猿之助さんの屋号は「澤瀉屋」です。
「澤瀉」とは?そもそも屋号とは?について解説します
澤瀉ってなに?
歌舞伎の屋号ってなに?
歌舞伎の屋号には格付けがある。「澤瀉屋」の格は?
澤瀉とは?
澤瀉は「オモダカ」という水生植物のことです。オモダカはオモダカ科オモダカ属に属し、白い花を咲かせます。
水田やため池などに生えており、稲作にとっては雑草となります。
また、澤瀉紋は日本の家紋の一種で、オモダカの葉の形を図案化したものです。
歌舞伎の澤瀉屋の由来は、初代市川猿之助さんの生家が薬草の澤瀉を扱う薬屋だったことによるようです。
初代猿之助は、九代目市川團十郎に破門された後に、澤瀉屋を掲げました。
現在の四代目市川猿之助も澤瀉屋の屋号を継いでいます。
澤瀉屋 歌舞伎の屋号とは
歌舞伎の屋号とは、歌舞伎役者の家の名前のことです。
江戸時代のはじめ頃から商人にならって用いるようになりました。
屋号は歌舞伎独得のものであり、それぞれの家の歴史や伝統がそこには秘められています。
例えば、市川團十郎家の屋号は「成田屋」です。
成田屋は市川宗家の屋号であり、歌舞伎役者の屋号の始まりといわれます。
歌舞伎の屋号の種類は多く、約100種類以上あると言われています。
屋号は、その一族でずっと同じ屋号を使い続けます。
屋号がそのまま家柄を表すのです。
歌舞伎の屋号には、格があるとも言われています。
格が高い屋号は、歴史や伝統が長く、名跡や役柄も多いということです。
歌舞伎の屋号の格付け
歌舞伎の屋号の格付けは、歴史や伝統が長く名跡や役柄も多い屋号ほど高いとされています。
その中でも市川團十郎家の「成田屋」は、最もランクが高いと言われています。
尾上菊五郎さんの「音羽屋」や、中村勘九郎さんの「中村屋」も格付けが高いとされています。
これらの屋号は、代々有名な役者や名優を輩出してきたことや、歌舞伎の芸術性や技術を高めてきたことなどが評価されています。
「澤瀉屋」の格付けは、歌舞伎界では中堅から下位の層に位置づけられると思われます。
これは「澤瀉屋」が新しい屋号であり、歴史や伝統が浅いことなどが理由として考えられます。
しかし、歌舞伎屋号の格付けは歴史や伝統、名跡や役者の人気や実力などによって変化します。
例えば「中村屋」は、初代中村仲蔵が創始した屋号であり、当初は下位格付けでした。
しかし、二代目中村仲蔵や三代目中村歌右衛門などの名優が登場し、歌舞伎界に革新をもたらしたことで、中村屋は格式を上げたという歴史があります。
そこからすると、市川猿之助さんはお客さんを呼べるスターですし、今後の活躍次第では「澤瀉屋」の格付けを押し上げられる実力をもった名優さんであると言えます。
今回残念なニュースが流れてきましたが、一刻も早いご回復をお祈りいたします。
コメント